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2014年10月22日

2014.09 定例会 一般質問② 学校給食おける給食での箸の利用実態は

 食育の観点からみても箸は重要ではないか?いわゆる先割れスプーンで食事をすることで、姿勢が悪くなったり、食べ方がいびつになるということが一時期盛んに言われた。そこで、給食においても箸を積極利用するという方向に転換されたと記憶している。

くわけん 給食時の箸利用について、食育の観点からの見解をお聞きしたい?

川音学校教育部長 児童・生徒が正しい食習慣を身につけ、家庭との連携を図ることを目的として、自宅から持参した箸を学校給食で使用している。自分の箸を持参して使用することは、箸への愛着、箸の美しい持ち方や使い方にも関心が高まることにより、食のマナーが改善されることからも、箸の使用は意義あることと考えている。


くわけん 小学校の給食時箸利用率と中学校の利用率は現状どうなっているのか?

川音学校教育部長 少しさかのぼる調査になるが、平成21年度学校給食センター対象校のアンケート調査の結果では、箸を持ってきている児童・生徒の割合は、小学校2年生で約81%、小学校5年生で約70%、中学2年生で約10%となっている。現在も、学年による傾向は同様と推測している。


くわけん 中学校に進学すると途端に持参率が大きく低下している。このことについてどのように分析しているのか?

川音学校教育部長 年齢が上がるにつれて、特に中学生は、その時期の子どもたち特有の気質から、持参が面倒だとか、手っ取り早く食べて話をしたいなどという理由や、保護者の声かけも届けにくくなることから、持参しなくなってきていると考えている。


くわけん このままでいいのか?この状態を改善すべきと考えるがいかがか?

川音学校教育部長 箸を使用することは、子どもたちが正しい食習慣を身につけ、箸を大切にする心や環境に対する意識を培っていける大事なことと認識している。


くわけん 近隣他市での箸利用を向上させた事例はあるか?

川音学校教育部長 入間市や飯能市では箸を提供しているとのこと。


くわけん 給食時に、食器の一部として箸を提供するのは非常によい。箸を提供したほうがいいのでは?市内で提供している事例はないのか?

川音学校教育部長 親子方式を始めた安松中学校においては、食器等の変更や中学生の箸持参率が低いことから、樹脂製の箸を用意している。親子方式の中学校は今後箸を用意していく予定。学校給食センター対象校は、洗浄、保管設備の見直しが必要になることから
現時点では難しい。


くわけん 少なくとも、麺類を提供する際には、森林保護にも役に立つ日本の、できれば近隣の割り箸を提供してはどうか?

川音学校教育部長 木材を利用した箸を使用することは、有効と考えている。しかし、全員に供給となると、費用面や回収処理も必要になることから難しい。

2014.09 定例会 一般質問① 市道の破損による物損事故対応について

 市道に穴ぼこができ、そのことが原因で、自動車がパンクするなど物損事故が発生した場合、市では、自動車の所有者に対して補償をします。補償は議会の議決事項ですが、一定額以下については、市に処理をゆだねています。その報告が議会に上がってくるのですが、今回、ほぼ同じ場所で、同じ日に4件の事故とその補償を行ったことが報告されました。補償件数が多いことに従来から、疑問の声が上がっていました。調べると、人口や道路延長がほぼ同一の越谷市の約2倍の補償事故発生件数であることがわかりました。

くわけん まず、今回、同じ道路で同時に事故が起こったが、同じ場所か?

高橋建設部長 5件が北中二丁目地内において発生しており、3月に1件、6月に一度に4件の事故が発生したが、3月と6月の事故は数十メートル離れた箇所で発生し、全く同じ場所ではない。


くわけん 3月に事故が起こった際に、周辺一帯も含めて修繕すれば、次の事故が防げたのではないか?

高橋建設部長 3月の事故後の補修の際には、周辺にひび割れはあったものの、事故につながるような大きな破損はなかった。しかし、6月事故当日は、梅雨の大雨が降り、ひび割れからしみこんだ雨水により、大きな穴ぼこができたと考えられる。この穴ぼこに水がたまり、深さがわからず進入したことが、6月の連続事故につながったものと思われる。今後は、一度事故が発生した箇所の周辺をより慎重に点検し、このようなことが起こらないよう管理していきたい。


くわけん この件に限らず、所沢市では、市道物損事故が多い印象がある。この3年間の所沢市における市道物損事故の件数と、事故内容の傾向、所沢市の市道延長は?

高橋建設部長 平成23年度が13件、24年度が12件、25年度が5件。平成26年度は、8月末現在で9件。
事故内容の傾向は、場所としては、抜け道となっている道路で多く発生。そうした道路舗装の穴ぼこが事故原因となっていることが多いことから、パンク、ホイールの損傷といったタイヤの破損が多い。市道管理延長は約1,146㎞。


くわけん 人口が近似している、越谷市、川越市、近隣の入間市、狭山市の市道延長と、過去3年の物損事故の件数は?

高橋建設部長 越谷市は管理延長が約1,300㎞、事故件数は、平成23年度が4件、24年度が6件、25年度が4件。川越市は、管理延長は、約1,590㎞、事故件数は非公開。入間市は、管理延長が約690㎞、事故件数は、平成23年度が3件、24年度が1件、25年度が3件。狭山市は、管理延長が約850㎞。事故件数は、平成23年度が7件、24年度が6件、25年度が3件。


くわけん やはり所沢市は客観的にみて、事故が多い印象。所沢市の事故処理の方法はどうなっているのか?先ほど触れた4市も同様の処理方法か?

高橋建設部長 事故処理方法であるが、事故の連絡を受けた後、当事者と現場で立ち会って、事故の詳細を確認するとともに、車両の被害状況の確認を行う。もちろん、この前に応急補修は行う。所沢市が加入する保険会社に状況を知らせて、これまでの判例等に照らした意見を聞き、情報を総合し、事故についての市の責任割合等について判断。その結果、市の負担割合があると判断した場合には、国家賠償法に基づく損害賠償を行うため、職員が示談交渉を行う。
 越谷市、入間市、狭山市は、所沢市と同様の事故処理方法。川越市は、警察の作成する事故証明書の提出を要請しており、越谷市は、当事者が事故証明書の交付を受けていれば、提出させている。所沢市は、事故証明書の提出は求めていない。


くわけん 申告内容を現地で調べて、断ったケースはあるのか?またその状況は?

高橋建設部長 事故の発生そのものを否定したケースはない。しかし、補償内容については、穴ぼこでのタイヤ破損のほかに、同様の事故ではできないような車体のキズについても主張されたケースがあり、その場合は、部分的に断ったケースがある。二輪車が平坦な道路で転倒した場合など、道路の管理上の瑕疵がないとして損害賠償を行わなかったケースはある。


くわけん 市道の事故で、賠償請求できることを、事故を起こした方はどこでその情報を入手されているのか?

高橋建設部長 毎回確認しているわけではないが、一般的に当事者の方が第一報を警察に連絡して、警察から道路施設の不備について、市道については市役所が所管であると聞いて、市に連絡してきたことが多い。また、タイヤの破損については、事故後、量販店でタイヤ交換を行った際に、道路管理者である自治体から補償してもらえる場合があるとの情報を受けたと聞いた例がある。


くわけん 一般的な交通事故の場合、保険請求のためには、警察を呼んで事故検分と事故証明発行が義務づけられているようだが、市道での物損事故も、川越市のように、警察への通報と事故証明発行を検討するべきではないのか?

高橋建設部長 パンクの場合は、その原因の一端は道路の状況にあることは当然だが、職員が示談交渉を行う中で、市が全額補償するのが当たり前といった風潮を感じている。過失割合だけではなく、運転者がもう少し注意する、スピードを落とすなど慎重な運転をしていれば、補償するケースも少なくなるのではないか。警察への通報と事故証明書の発行については、事故発生が公的に証明される、虚偽申請を防げるなどのメリットがある。また、事故証明書発行は警察官と運転者で現場に立ち会うため、客観的に当時の状況を振り返る機会にもなるなど、有効である。
 デメリットとしては、事故による被害者意識が芽生えており、そういった中で、本市との現場検証に加え、新たに警察の現場検証を行う必要があり、二度手間となる。また、証明書の発行手数料負担も発生するなど、被害者意識が助長され、示談交渉に支障がでるおそれもある。示談交渉が長期にわたるケースもあり、事務負担も相当となる。他市事例や保険会社の情報等も参考にして調査研究をすすめていきたい。