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2015年02月12日

そうだったのか!住民投票⑫ くわけんは、賛成なの反対なの?

 私は賛成です。藤本市長は、金目のことは言っておらず、狭山ヶ丘中の冷房整備に使うお金は、他の1年限りの教育を充実させるための費用として充ててしまいました。
 もし、金目の話しなら、使わないでとっておくべきだったでしょう。
 金目の話しでいえば、年間2億円のリース料で冷房の全校設置が可能です。全教室ではなくても、例えばもっとも暑い最上階だけに冷房設置する方法だってあります。

  子ども達は大人と違って、暑いからといって教室を出て行けません。
  子どもには、今回の住民投票の投票権もありません。

 そのことをよくお考えいただき、ご判断をいただきたいと思います。

そうだったのか!住民投票⑪ 議会がだらしないから、住民投票になったのでは?

 この点については、尾木ママの愛称で知られる、教育評論家の尾木直樹氏も、ご本人のブログで、今回の所沢の住民投票を取り上げ、「議会の能力疑いますねえ」と、論評されています。

学校のエアコン設置を住民投票で決める?(尾木ママブログ)
http://ameblo.jp/oginaoki/entry-11983379031.html


 決して反論をする気はありませんが、敢えて弁明を。

 所沢市議会では、今回の冷房問題に関して、平成24年に「教育環境の改善を求める決議」を可決し、今回の住民投票と同様の趣旨の請願も採択しました。これ以上の制度的な方法は、あとは市長の不信任案しかありませんでした。

 しかし、特定のテーマのみでの不信任案は、最近では長野県でありました(脱ダム方針を巡って)が、やはり方法としてはふさわしくありません。

 いずれにせよ、今回の住民投票条例については、議会も全会一致で実施することを可決いたしました。是非とも投票へお出かけください。

2015年02月06日

そうだったのか!住民投票⑩ 賛成してうちの学校に冷房つくの?

 今回の住民投票では、

① 当初計画にあった残り2校の冷房設置、
② 防音校舎への冷房設置を定めた基本方針の復活とともに、さらに、
③ 防音校舎以外の学校への冷房設置の是非も問われている

といってよいでしょう。
 前回のかわら版でもご説明したとおり、防音校舎でない学校の方が、防衛省の基準に従う必要がないことや、国の補助金の補助時期に左右されないため、むしろ、より安価で(リース方式で、防音校舎以外なら、年1億円程度)、迅速な方式での導入が可能となります。

 いずれにせよ、賛成が多数とならなくては、次のステップに進めないのは明らかです。

そうだったのか!住民投票⑨ 教室30℃年間10日って本当?

 この場合は、前提条件がはっきりしないので、なんとも言えません。
 暑い教室の定義とはなんなのか?
 全市の小中学校全てに当てはまるのか?
 この点も前提条件を示さずに唐突に、提示されています。

 そこで、所沢市教育委員会が調査した、教室の温度測定結果に基づき、具体的に考えてみました。

 サンプルとしたのは、毎日、同じ時間に測定していた清進小学校です。他の学校では、測定時間がまちまちだったり、涼しい午前中に計測したりしています。

 教育委員会では、全校測っていますが、どのデータも計測する時間がまちまちで、しかも、1日1回しか計測していません。

 仮に、授業中に、30℃を超えた日でも、測った時間が午前中の涼しい時間の場合、30℃に達したかどうか判定が不能という、ずさんな方法です。
 
 そこで、毎日、同じ時間に、1日で最も暑くなる14時に近い13時で測定していた清進小学校のデータをもとに検証することとしました。

平成25年6・7・9月 清進小学校 3階教室 
測定時間 13:00 (所沢市教育委員会調べ)

温度2.png


 
 清進小では、平成25年6月~9月に、授業実施時に、13時に30℃を超える日数は17日。

 13時に29℃の場合、14時に30℃を超えている可能性も高いことから、教室が30℃を超えた日数は、恐らく17日以上だと予想します。

 28℃を超える日を含めると、6~9月だけで27日。

 この年の気象台データでも、授業のある日で気温30℃以上になったのは、27日でほぼ一致します。


この状況は、知恵と工夫で乗り越える限界を超えているのでは?

そうだったのか!住民投票⑧ 市財政は危機的なのか?

 「所沢の財政をよくする会」と称する者によるチラシに続き、今度は、「所沢市長藤本正人からの住民投票に対する市民のみなさまへの訴え」というピンクチラシが配布されました。(我が家には今回は配布されました)
 両者ともに書かれている内容はほぼ同じです。前回に引き続き、今回のピンクチラシも、肝心なことは知らせず、偏った内容です。だまされず、正しく実情を認識していただくために、第2弾を発行することとしました。

 まずは、このピンクチラシや前回のチラシにも表示されていたグラフについて検討していきましょう。

 歳入はH19年度比で80億円増えています!

 所沢市の財政は、安泰とはいいませんが、危機的ともいえません。 ピンクチラシのグラフがあれば、よく見てください。

 「市税収入と福祉費の比較」となっていますね。ここが一つのトリックで、市税収入が減っていると、歳入(収入)も下がっているかのように普通は思いますよね。

 しかし、実際には、所沢市の歳入は、平成19年度の市税収入のピークと比べて、平成26年度は約80億円増えています。

 歳入と福祉費(民生費)を比べてしまうと、グラフは交差しそうもないので、あえてこの2つの項目を比較していますが、実際にはこの2つを比較する意味は見いだせません。

 次に、平成29年度に、福祉費と市税収入が逆転する推計となっています。これも、本当に小さな文字で書かれていて読みにくいのですが、「H25年度以降は推計によるもの」となっています。その出典・根拠は提示されていません。

歳入市税収入.png

 平成27年度以降の推計は、歳入と、市税収入については、所沢市による「中長期財政計画」で平成30年までは、示されています。

 ピンクチラシのグラフでは平成27年以降は、市税収入の推計が、500億円を切っています。「中長期財政計画」では、平成27年は501億円、28年は502億円、29年は504億、30年も500億。これが最新の推計です。

 平成27年度以降、市税収入が500億円を切るデータは何に基づくのでしょうか?
 民生費(福祉費)推計も同様です。こういうデータを提示する以上は、その推計の根拠を示す必要があるのではないでしょうか。

 

 

2015年02月02日

そうだったのか!住民投票 ライブ開催のおしらせ 

紙面ではお伝えしきれなかった情報も含めて、市民の皆様との意見交換を行う会を開催いたします。住民投票、よくわからない、やっぱり、冷房いらないのではという方も含めて、多くの皆様のご来場をお待ちいたしております。
(主催は、至誠クラブ。出演は、私くわけんと他の議員も都合がつけば駆けつけます。)

「そうだったのか!住民投票 ライブ」
市政報告会 住民投票について

日時 2月8日(日) 13:10~
場所 新所沢公民館  学習室6号

そうだったのか!住民投票⑦ 結局金目の話しだったのか?

 市長は財源がないといいながら、1校あたり1億円必要とされる、学校木質化事業を計画しています。
 私も学校木質化は賛成ですが、ちょっと政策判断にちぐはぐな所がある印象です。
 この冷房設置問題も、当初は、財政問題ではなく、冷房をどう考えるかという価値や哲学の問題だったはずなのですが、いつのまにか金目の問題にすり替わってしまったことは、大変残念なことだと個人的には思っています。

そうだったのか!住民投票⑥ やはり財政が心配だが?

冷房設置の財源については、いくつかの方法があります。

財源① 滞納税回収で5億円

 まずは、市民税や国民健康保険税の滞納の回収率を人口で同規模の越谷市と同じ水準まで引き上げることです。
 これによって、年間5億円が確保できるといわれています。(「市民から見た所沢市の財政」より)

財源② 調整区域下水道整備休止

 また、私が年来主張していることですが、第三期市街化調整区域下水道整備事業を休止することです。  
 概算で、総額約16億円が市の会計から支出され予定となっています。(補助金を除く単独事業費 29 億3000 万円中、受益者負担が約45%、残りを市財政で負担。よって、約16億円。)
 市街化調整区域への下水道整備を休止するだけで、少なくとも防音校舎の冷房設置の費用が捻出できます。

財源③ 小中学校の統廃合

 さらに、これは議論のあるところですが、学校の統廃合も進めていく必要があります。
 所沢市は、人口急増時に学校を整備したため、児童生徒の減少に伴い、転用可能教室いわゆる空き教室が大幅に増えています。
 
 1校当たりの学校維持費が、約3400(平成26年12月議会答弁)~6000万円(所沢市公共施設マネジメント白書)とされています。一方で、空き教室が19ある小学校や、16ある中学校などもあります。
 統廃合を進めつつ、残った学校の環境整備を進めていくという方法もあります。

そうだったのか!住民投票⑤ 28校への冷房設置を求めてる?

 今回の住民投票の請求は、一度に28校、全ての防音校舎への設置を求めているものではありません。

 平成18年度の「防音校舎に関する平成19年度以降の整備方針」に基づいて冷房工事を計画的に実施するか否かについて賛否を問うものです。

 計画では、基本的に防音校舎への冷房設置が決定されていますが、整備方針では、宮前小(既に完成)、狭山ヶ丘中、北中小の計画のみが起案されています。

 残りの防音校舎については予算も時期も明確でないことから、直ちに残り26校の冷房設置を実施するものではなく、3校整備後の財政状況等を考慮する余地が残されていると考えてよいでしょう。

  

2015年02月01日

そうだったのか!住民投票④ 県内小中校冷房設置率は約5割!

 教室への冷房設置を拒んでいる千葉市の例がよく登場します。
 比較の対象とするべきは近隣市の冷房設置状況であり、お隣の東村山市を含む東京都、近隣でも飯能市や和光市、さいたま市などはほぼ100%。埼玉県全体では48.9%とほぼ5割に達しています。
 市の財政の健全性を表す財政力指数(数値が大きいほど健全)は所沢市は、0.96と県内7位。所沢市より指数が低い飯能市(0.78)や新座市(0.87)が頑張って冷房設置100%を達成している事実について、一体どのように考えているのでしょうか。

冷房設置率.png

そうだったのか!住民投票③ 冷房は防音校舎の28校だけなの?

今回の住民投票は、直接的には、28校の防音校舎に対する冷房設置の方針を元に戻すか、否かを選択する投票です。チラシでは、「残り18校にクーラーは付かない」と記載されていますが、18校に冷房を付けないということが決定される住民投票ではありません。それはまた、別の問題であり、所沢市議会では、平成22年9月定例会にて、『小・中学校の猛暑対策を早急に実施することを求める決議」を全会一致で、可決しています。この決議では、暑さ対策については冷房設置を基本として考えていくこととしています。

「小・中学校の猛暑対策を早急に実施することを求める決議」

 気候変動の影響による猛暑のなか、熱中症で亡くなる人が相次ぐなど大変な事態となっている。
こうしたなか、9 月1 日から小・中学校の授業も始まっており、猛暑対策が進んでいない学校では、体調不良を訴える児童・生徒も増加するなど深刻な事態である。
 この間、議会としても小・中学校の普通教室へのエアコン設置を求めてきたところであるが、いまだ実現に至っていない。
 市の宝である子どもたちが、授業に集中できるための教育環境の整備・充実は緊急の課題である。
 猛暑から子どもたちを守るためにも、市として小・中学校の各教室に猛暑対策を早急に取り組むこと。以上、決議する。

そうだったのか!住民投票② 市内全校2億円で冷房完備可能

最終的には、市長の判断ですが、防音校舎以外でも、冷房の導入の可能性は、財政的にも十分あり得ます。 防音校舎でない場合、防衛省の補助基準に合わせる必要がないため、より安価で柔軟な導入が可能になります。
 例えば、新座市では、小学校17校、中学校6校、計23校にリース方式を活用して、冷房を設置しました。その費用総額は、6億4500万円。リース期間10年として、年間6400万円で市内全校に導入しました。リース終了後は、エアコンは無償貸与となります。
 また、所沢市でも、平成23年12月議会で、当時の山嵜教育総務部長が、「先行されております市の実績費用を参考に、リース方式による本市の(全ての)普通教室のエアコン設置費用の試算をいたしますと、総額がおよそ20億円となりまして、例えば10年リースでございますれば年間約2億円ということになります。」と答えています。47校で約2億円ですから、防音校舎を除く18校分だと、さらに安価に、年約8千万円程度と計算上は算出されます。