« twitterを貼り付けました | メイン | どうなる補正予算 »

所沢市議会基本条例はなぜ実現したのか?

本年に入ってから、所沢市議会に、他市議会からの視察が相次いでいます。すでに議会基本条例を策定した議会からも視察に来られましたが、やはり、これから議会基本条例を策定しようという議会が多いです。
そうした議会の皆様が最も関心があるのは、どのようにして条例策定をおこなかったかということと、なぜ実現可能だったのか、という2点に集約されるようです。

議会基本条例そのものは、それほど難解な内容ということではありません。

どのように策定したかのお話は、そのまま素直に私たちの工夫した点をお話すればいいのですが、なぜ実現可能だったのか、という点については、あまりうまく説明ができていませんでした。
「運が良かったから、人に恵まれたから」とお答えすると、がっかりされるようです。確かに運がよかったことはまぎれもない事実なのです。まずは、廣瀬先生が所沢市民であり、親しくご指導いただけたこと。そして、議会に積極的肯定的な関心をもっていただける市民が条例制定と時を同じくして、増えてきたこと、そしてその方々が熱心に傍聴してくださったり、意見をおよせいただいたこと。特別委員会の委員に前向きで柔軟かつ熱心な委員の方が揃ったこと。などです。

それに加えて、なぜ可能であったか、一昨日のある市での議会基本条例についてのご紹介する機会に思いつきました。

1)なんでも議会事務局任せにせず、議員でやり抜く気概を持つ

私だけかもしれませんが、どうしても、事務局に面倒な部分は頼ってしまう傾向が議員にはあるようです。所沢市議会では、条文も自分たちで書きましたし、条文を考える上での資料も、荻野前副委員長を始めとした、作業部会の方々に作っていただきました。
意見提案手続きの回答も議員が執筆しました。
ミニシンポジウムの受け付けも議員が行いました。
最近では、議会基本条例についてのパンフレットも、費用節減のため全4P中1と4Pは、議員がデザインし、完全版下入稿しました。どうしても事務局頼みとなると、他の定型的な業務も抱えていますから、どうしてもワンテンポ遅れてしまいます。
もちろん所沢市議会も、公聴会、ミニシンポジウムと、すっかり事務局の方におんぶにだっことなってしまったのですが、やはり議員でやり抜こうという気概がなくては、事務局の方々もあれだけ熱心に支援いただけなかったのではないかと思います。

2)条例推進の責任者は、執行部が議案を通すがごとく努力する

本来であれば議会基本条例ですから、議員全員が共通認識をもって取り組んでいくべきです。幸いなことに、所沢市議会では、特別委員会の委員以外の皆様にも大きな関心を持っていただきながら進めることができました。しかし、やはり議員にとって議会基本条例に対する意識や態度は温度差があるのも事実です。そうした場合、基本条例にはそれほど執着されていない方々にも熱心にお願いとご説明を責任者は行うということが必要です。あたかも、執行部が条例や予算を議会に通してもらうために、様々な努力を行っているようにです。

3)すべての会派の皆さんとのコミュニケーションを欠かさない

いきなり議会基本条例の話だけしても、食いつきはよくありません。私はあまり営業という経験はないのですが、きっと営業活動に近いのでしょうが、ひたすら会派が違う皆様とも条例推進責任者は、お話をするということ、その中で条例のどの部分に不満や違和感をおもちなのか的確に把握する必要があります。

まとめると、やはり条例推進責任者は、しっかり汗をかくということに尽きるのではないでしょうか?

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.kuwaken.net/cgi/mt/mt-tb.cgi/185

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)