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北小学校改築時の出来事

2008年5月9日、息子2人がお世話になった、所沢市立北小学校創立50周年記念式典が開催されました。夜には、祝賀会が行われ、改築前の校長先生であった立石様よりごあいさつをいただきました。そのごあいさつの中で、北小学校改築時、当初の建築案が、地域住民への説明会を経て、案が変更になったエピソードを紹介されました。北小の敷地は、長方形で、東西方向が長辺で、南北方向が短辺になっています。50年前に出来た当時は、校舎は北側に、校庭は南側に位置する、理想的な形でした。改築の際、改築前の校舎をそのままに、新校舎を校庭に建てるという計画だったそうです。この方法だと、校庭は使えなくなりますが、プレハブ校舎を建てなくて済むので、約2億円の費用節減になるということでした。しかし、北小学校を訪れたことのあるかたならわかりますように、南側に校舎がたってしまえば、校庭の日当たりも悪くなりますし、校舎からの見晴らしも悪くなります。立石元校長も本音では約2億円かかっても、プレハブを建てて、新築後も、校庭と校舎の配置は変えないようにするのがよいと思っていたそうです。ただ立場上は、表立って主張もできなかったそうです。ところが、地域住民への説明会で、南側校舎案は、反対とされ、北側校舎案に落ち着いたそうです。そういう意味でも「地域の皆さんには感謝している」とスピーチされていらっしゃいました。私も、このエピソードは恥ずかしながらお聞きするのは初めてでしたので、大変驚きました。財政面からみれば、2億円というのは大きい出費ではあります。しかし、学校は、少なくとも20年以上使えるわけですし、小学生にとっては、最も多くの時間をすごす場所のひとつです。そうした大事な場所が、広々と明るくあるための出費として2億円というのは必要な出費だったのではないかと思った次第です。とかく財政が厳しいといいますが、本当に必要なところにお金はしっかりかけることが重要であることは、この10年後の北小学校が雄弁に物語っています。

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