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2010.09定例会 一般質問③ 事業仕分けの結果について

事業仕分けについては、結論から言って様々な議論はあるとは思いますが、大変よかったと思います。おもしろかったといったら語弊がありますが、非常にすばらしかったと思います。
是非、来年もやっていただきたいです。
ますは市長にお聞きします。 

くわけん 事業仕分けの市長の評価と来年も実施するかどうか?
当麻市長 去る6月26日、27日両日にわたって40事業を対象に実施。市内外から2日間で約700人の方々が傍聴にお越しになり、関心の高さを強く感じた。
しかし、評価に要する時間が十分でなかったり、説明者と仕分け人の議論がうまくかみ合わなかったりいった課題も明らかに。市民アンケートからも実施した意義はあったと考えている。今後については、さらによいものになるように、他市の取組や効果などを参考により充実した取組みにしていきたい。

くわけん 市長は仕分けを傍聴しましたか?傍聴したとしたら、どの事業を傍聴しましたか?
当麻市長 公務の関係もあり、開会式直後の広報の事業仕分けについて拝見しました。

さて、一方で、取り上げられた事業の中には、大変厳しい評価が下された事業もありました。私の大好きな「学びノート」は仕分け人のやりとりを聞いている限りでは、これは廃止かと喜んだのですが、なぜか評価になったら、甘くなってしまいちょっとがっかりしました。
不要が4件ありました。我が家の耐震診断補助事業、第2期市街化調整区域汚水管渠布設事業、はり・マッサージ施術費補助事業、市民プール管理運営事業です。さらに、その後、ホームページでは傍聴者のアンケート結果も掲載されていて、仕分け人が不要とした事業はいずれも傍聴者も不要としていて、仕分け人は不要としなかったけれども傍聴者が不要とした事業が、さらに2件環境推進員活動促進事業、そして確かな学力定着事業でした。


私は、仕分け結果は結果として受け止めるべきですが、国の仕分けをみても、例えば「はやぶさ」事業を限りなく減らしておきながら、「はやぶさ」の無事帰還後は手のひらを返したように、予算を増額したことや、事業仕分けで廃止とされた「英語ノート」が多くの学校現場から廃止反対の声が上がったために存続となった事例もありますから、仕分けの判定結果については慎重に扱うべきだと思います。

さて、今回不要とされた4事業の中から、第2期市街化調整区域汚水管渠布設事業、はり・マッサージ施術費補助事業を取り上げてみたいと思います。

くわけん 第2期市街化調整区域汚水管渠布設事業について下水道部長はどのようなご感想をお持ちですか?
藤巻下水道部長 6月27日の事業仕分けの結果、「不要」と判定されたが、コーディネーターの意見は、第2期事業は既に進んでいるのでやむを得ないが、第3期以降の事業については検討してもらいたいという意味で「不要」とのことであった。
 第2期事業については、平成20年度から地権者の方に受益者負担金を負担してもらい、平成24年度までに事業を終わらせること約束している。汚水管渠敷設事業に対する市民からの要望は大きいものがあり、第3期及び第4期事業については、下水道事業運営審議会答申に基づき、平成34年度までの整備区域が決定している。しかし、近年下水堂が担う役割は、多岐にわたり、既に事業をすすめている合流改善事業、管渠等の耐震化事業のほかに、今後は管渠長寿命化事業も進める必要があり、第3期以降の事業については他の事業と総合的に検討して進めていく必要があると考えている。


実は先日、前原大臣にお会いしたときも、この調整区域の下水道についてどうお考えかお聞きしたのだが、まあ、お立場もあってダムのような明快な返答は得られなかったのです。
くわけん いずれにせよ、第3期に向けて、なんらかの改善をはかっていくということでよいか?
藤巻下水道部長 他事業と総合的に検討してすすめていきたい。

くわけん はり・マッサージ施術費補助事業の仕分け結果について内藤部長はどういうご所感をお持ちですか?
内藤保健福祉部長 はり・マッサージ施術費補助事業は、高齢者の病気予防や慢性的な痛みの改善を図り、高齢化社会を生き生きと暮らしていただくための事業として実施しているが、今回の仕分けでは事業目的を十分理解いただけなかった面もあるのではないかと受けとめている。事業仕分けでは「不要」との結果であったが、保健福祉部としては、事業効果の検証、事業の見直し等を含めて総合的な検討を行いたい。したがって、要改善事業として継続が必要と考えている。

わたしは、はり・マッサージについては私のぎっくり腰や、私の娘が妻のおなかにいるときに逆子がなおったこともあり、西洋医学では逆子はどうもできないのですから、非常に高く評価しています。これから薬剤耐性菌が増えてくると、菌に対して抗生物質一辺倒ではなく、体の治る力を高めていく漢方の考え方というのは重要になってくるとおもうんですね。でも大変厳しい評価でした。なかなか治療とその効果についての因果関係が理解されていないことが一因かと思いました。
くわけん はり・マッサージの効能についてはどのように分析していますか?
内藤保健福祉部長 はりについては、神経痛、リウマチ、腰痛症など6疾患について保険診療が認められ、広く治療に貢献していただいている。マッサージについても、同様に慢性的な痛みの改善等広く治療に貢献いただいている。そのほか、保険診療の対象とならない不眠症や自律神経失調症などについても、はり・マッサージの施術を受けることで改善されたと、そうした声を来庁されたお客様との会話の中で聞き及んでいる。


くわけん 今回の傍聴者は、必ずしも市民全体を代表していませんが、やはり、私は、以前にも指摘したように、仕分け人はあくまでも議論まで。判定は、無作為抽出の市民に日当と託児をお支払いして判定していただくという方法がいいと思います。どうですか、次回からはそうしませんか?
当麻市長 そのように行っている自治体があることを認識している。仕分け人の選定や判定人方式の導入などについてもよりよい方法となるよう検討していきたいと考えている。

さて、仕分けの結論はともあれ、私が見ていた範囲で、仕分けが必要だと思ったのは、職員の質問に対する回答能力です。わざとはぐらかそうとしているのか、それとも本当に答えられないのか定かではありませんが、質問の意図とまったく違う答えをして傍聴者の失笑を買うという場面もありました。なにより残念だったのは、もっと反論をしっかりしてほしかったということです。事業の必要性についてしっかりと説明できない。この点は本当に残念に思いました。そこで市長に質問です。

くわけん 市長は、民主主義体制における非民主主義的主体である職員のプレゼン能力をどう評価しているのか?もっと高める必要性を感じているのか?高めるために何らかの研修を行うべきと考えているのか?

(注 民主主義体制における非民主主義主体である職員とは、しばしば、東京大学の金井利之教授が著書でもよく用いている表現であり、本来行政は、公選職たる市長や議員が意志決定や執行の中心であるべきだが、現実には公選職ではなく、公務員試験を経て採用された職員が実体的には、相当の権限と執行力を有していることをいう。)

当麻市長 事業仕分けの際の職員の説明については中には不十分な面もあったと考えている。傍聴者アンケートにおいても職員の説明がわかりにくかったという指摘をいただいているので、今回の反省点の1つであると考えている。
職員の立場からは、多くの市民が注視する中で、想定していない質問が次々なされるなど、不慣れな状況に置かれ、緊張のために思うような対応ができなかったという面はあると思っている。しかし、市民の皆さんに市の施策や考え方をわかりやすく伝えること、あるいは議論の中で、市の方針をしめしていくということは、今後一層求められる職員の能力である。研修においてもプレゼンテーション能力を高めるメニューを用意しているが、今回の事業仕分けも職員のプレゼンテーション能力の向上に資するものと考えている。

くわけん 総合政策部長にお聞きするが、プレゼン能力は人事評価の対象となっているのか?
笹原総合政策部長 具体的な評価項目として、プレゼンテーション能力といったものは設けていない。

当麻市長の講演では市長は消耗品、職員は備品だそうですから、備品のメンテナンスをよろしくお願いします。

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