議会運営委員会視察で名古屋市会に来ています③
まあ、他にも色々とお話をお聞きすることができたのですが、それはまた別の機会に譲らせていただき
私が名古屋市会で視察の際に質問した項目に限ってそのやり取りを紹介させていただきます。
Q1 もし河村市長が言うように、10%減税で議会がけしからんというのなら、本来であれば、10%減税の是非に焦点をしぼって住民投票を実施するという方法があったのではないか?
A1 そういう動きもあったが、とにかく河村市長としては、まず始めに議会解散ありきというのがあるようだ。
Q2 報酬の引き下げに当たっては市長も議員も特別職等報酬審議会の議を経ることになっているが、河村市長は審議会に諮ったのか?
A2 実際に諮ったのだか、審議会では答申を保留ということになってしまった。
以上、どちらかといえば河村市長に批判的な意見を書いてきましたが、ただ、一つ言えるのはやはり、河村市長の存在があったからこそ、名古屋市会の改革は進んでいるというのも否定できない事実かと思います。
これは名古屋市にかぎらず、地方議会は首長との関係で改革の方向性が規定されます。首長が議会攻撃型の場合、議会改革はほぼ全会一致で進みます。いわゆる首長少数与党型もポテンシャルとしては議会改革が進みやすい傾向があります。わが所沢市議会はこのパターンになります。首長を支える与党が圧倒的多数の議会においては、なかなか議会改革は進まないようです。判断基準は、首長提案の議案に対する否決・修正数、否決・修正率です。
そして、河村市長に同調されている市民の方々も、河村市長を支持する、しないということもあるでしょうが、やはりこれまでの市議会や行政のあり方に対して疑問を感じている方が多いということなのでしょう。
ただ、私が市議会議員だから言うわけではないのですが、誠に残念なのは、行政に対する不信として、なぜか行政に向かわずに、4年に1度有権者が選挙を通じて辞めさせることが可能な議員ばかりを減らそうというのは、多少疑問が残ります。
特に、今、国会議員選挙での一票の格差の問題が取り上げられていますが、同じ人口規模で、議員数に極端に差がでてしまうと、これもある種一票の格差といえるのではないでしょうか?
河村市長は今は、メディアを使って、メディアを味方につけて活動をしていますが、これまでのこういったメディア利用型の政治家は、ある変曲点を超えた瞬間、メディアは手のひらを返したように、同じかそれ以上の風圧で、利用した人間を攻撃し始める習性があることには気をつけなくてはいけません。その変曲点は意外ともうすぐやってくるのではないかという気がします。