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市民環境委員会視察 ② 生ゴミ処理施設「環生舎」

 20日(木)には、株式会社 ばんけいリサイクルセンターが経営する生ゴミリサイクル工場「環生舎」を見学しました。この会社の社長が、我満 嘉明氏で、大変ユニークな理念を持っていらっしゃる方でした。元々は海産物の残渣処理から現在の会社を始められたようです。現在は、主に、ラルズという北海道屈指のスーパーや、一部札幌市の生ゴミも受け入れているようです。
 まずは、実際に工場を見学させていただきましたが、後に見学する、まるで酒やしょうゆ工場のような装備のある富良野市の生ゴミとし尿のリサイクルセンターに比べると、設備は、床と壁と屋根とエアレーションのパイプだけという実にシンプルなつくりでした。最初にこの「環生舎」を見学したせいか、そのシンプルさには気づきませんでした。
 一言でイメージを表現するならば、牛が放牧されたあとの牛舎といった感じでしょうか。  延床面積は、約4,000㎡で、うち約3,100㎡が堆肥発酵棟、900㎡が土壌脱臭施設です。 堆肥発酵棟は、一定区画に区切られており、そこに生ごみと、副資材のバーク(木の皮を粉砕した木屑)、さらに堆肥化の完了した微生物が含まれている副資材、多少の家畜の糞尿をまぜ、堆積させてあります。本当にただ堆積させてあるだけです。ときどき、堆肥の様子を見ながら60℃~70℃になるように、うまくかき混ぜたり空気を送ったりするようです。 うまく堆肥化するには、「匂い」「堆肥の温度」「水分」の3つが重要な指標だといいます。  この環生舎から生まれた堆肥は、現在すべて有料で販売しているそうです。とかく生ゴミからできた堆肥は、塩分濃度が高い、品質が安定しないといった欠点があるとのことでしたが、我満社長自身が農家出身ということもあって、農家の方々と対話を通じて、農家に買って使ってもらえる堆肥づくりに成功しているそうです。
 とにかく、施設そのものはシンプルですが、建造コストも既設で従来型の施設よりははるかに低コストで実現できるというお話にはうなづきました。 この微生物処理による生ゴミ堆肥化のノウハウを活かして、現在では、北海道伊達市やの生ごみ堆肥化事業も一括して請け負うそうです。
 所沢市では、生ゴミは、燃やせるゴミとして処理されています。実際に重量換算で、燃えるゴミの約45%が生ゴミ(厨芥類)です。 生ゴミが堆肥化、もしくはなんらかの方法で、燃やさなくてよくなれば、単純に燃やせるゴミの量は激減します。なんとか、燃やさないで処理する方法を、検討する必要があります。

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