2006.03月議会 一般質問③ 危機管理図上演習について
危機対策質危機管理対策についての議論が盛り上がっている。
特に、議論は武力攻撃事態について関心が高いようにおもわれる。
しかし、実際にもっとも危険性が高いのは、どこかからミサイルが飛んでくるという
ことより、むしろ生物化学兵器によるテロの可能性である。
特に、怖いのはバイオテロだ。このバイオテロの怖いところは、武力攻撃事態とちがってテロかどうかなかなか判断がつきにくいことと、しかし一方で判断が遅れると、被害がどんどんと拡大することにある。
東京都杉並区では、昨年10月13日に、バイオテロ対処図上演習をおこなった。この演習では、天然痘によるバイオテロが発生したことを想定して、あらかじめシナリオを参加者に教えずに、刻々と状況を知らせながら、区長をトップとする関係者がどういう対応を行うべきかを訓練したものだ。
なぜ、天然痘がえらばれたかというと、基本的に一旦感染すると、治療法がなかなかないこと、日本では免疫や予防注射をした人が極めて少ないこと、すぐには症状が現れないことなど、もっとも判断の難しく、しかも被害が甚大となる。WHOとしてもバイオテロに利用される可能性のもっとも高いウイルスに指定している。
図上演習は様々な問題点があぶりだされるなど一定の成果をあげたようだ。
そこで所沢市の危機管理対応体制についての質問である。
Q 所沢市としては、危機管理を必要とする事態として、具体的にどんな事態を想定しているのか?
A 埼玉県では緊急対処事態として「集客施設に生物化学剤が大量散布される事態」や「大量輸送交通機関が走行中に爆破される事態」、「核燃料物質が運送中、高速道路で爆破される事態」を想定している。
当市には米軍通信基地や東京航空交通管制部が所在し、周辺地域にも航空自衛隊基地や米軍基地などの攻撃目標になりうる施設もあることから、テロ攻撃など新たな脅威や多様な事態は考えられる。
Q 杉並区の事例でも述べたとおり、特にバイオテロ、判別が非常に困難
演習、特に首長を含めた実際に意思決定にあたる人々の判別と対応の演習が重要と考えるが如何か?
A 特に、バイオテロについては、その判別が非常に困難であると考えている。
図上訓練については、今後関係機関や他の自治体の情報を収集していくとともに、消防本部とも連携しながら検討していきたいと考えている。