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2008.06議会 一般質問④ 所沢市の障碍者の療育環境について

 ここにリエゾンという障碍をもつこどもを持つ保護者向けの本がある。所沢市に住む障碍をもつ保護者の方々が、子どもの子育てに関する情報がなかなか得られず苦労した経験を元に作られた本です。

 このリエゾンでは障碍を持っているお子さんを対象にアンケート調査を行っており、このアンケート調査によれば、療育を受けている方のほぼ全員が市外の病院へ通っているとのことでした。この本では療育などで主に所沢の子ども達が利用する病院が掲載されています。残念ながら、障碍を持つ子供たちのリハビリなどを定期的に行える病院は所沢市にはありません。東京小児療育病院を初め都内の病院に頼っているのが現状です。

くわけん 
そこで担当部長に質問ですが、
 現在、市外で療育を受けている所沢市民の数を把握しているか?把握しているとしたら実数は?
 所沢市では、現在医療的な療育を求める保護者に対して、どういった組織・機関を紹介しているのか?また、そういった組織・機関の中に市内、もしくは県内のものはあるのか?

黒田保健福祉部長
 平成19年度の発育・発達相談等の状況では、保健センターでは、小児科・神経科医師による相談が104件、臨床心理士による心理相談が22件、作業療法士による運動遊びの相談が21件、言語聴覚士による言葉の相談が21件の合計168件。

 子ども支援課では、臨床心理士による発達に関する療育相談が19件、保育課における臨床心理士による発達に関する療育相談が20件、教育センターでは、幼児の健やかな発達支援相談が37件、合計277件。
 さらに、家庭児童相談員4名による言語発達、障碍等の相談件数が293件。このうち約50名程度が他市の医療機関の療育を受けている。

 医学的な療育を求める保護者に対して、どこの医療機関を紹介しているかといえば、市内には療育病院や発育・発達支援センター等がないので、主に東京都立東大和療育センターや板橋区にある、心身障害児総合医療療育センターなどを紹介している。
 なお、他市の医療機関の受信については、子ども支援課において申し送り状、いわゆる経過記録を書いたものを作成して、保護者に渡していたが、最近では都民優先ということで、所沢市民の受診が難しくなっている状況である。

 所沢市では就学前の障碍をもつこどもが通園する施設として、松原学園とかしの木学園がある。松原学園でも、医療的な療育に関る先生方の講和会などを熱心に企画されているという。
 私も先日、改めて松原学園を訪問した。


くわけん
 市長に質問だが、
  市長は松原学園を見学されたことはあるのか?
  松原学園の耐震性大丈夫なのか
  定員そのものが少ないこと、バス通学で1時間以上かかる通学者もいるそうだ。
  松原学園と同じ機能を持つ施設を東部地区にも設置する必要があるのではないのか
  あるいは、市中心部に定員を増やして、建て替える考えはないのか?
  できれば新たな施設を作るとするなら、医療的な療育を行うためのクリニックも併設できると理想的と考える。しかし、所沢市単独設置では、県内他市町村からも集中してしまう。
 クリニックを有した療育のための施設を作るならば所沢市単独ではなく広域で、例えばダイアプランで設置する考えはないか?

当麻市長
 松原学園は、県議会議員時代に1度、市長に就任してから1度訪問させていただいた。
  松原学園の耐震性については、昭和46年に建てられた鉄筋コンクリート平屋づくりで、施設は38年目。本年5月に特殊建築物等定期点検では指摘事項はなかった。
 耐震診断については、建築物の耐震改修の促進に関する法律に規定されていないため実施していない。

 建て替え、もしくは新規設置については、最大1時間30分ほどバス通園にかかっている通園者もいるため、東西2ヶ所に設置することも含めて検討してきた。その結果、定員40名程度の規模の施設を市中央部に建て替えを考えている。
 医療的な療育を行うクリニックの併設については、県の所管事項となることから、市単独での設置は困難だが、国立秩父学園や国立リハビリテーションセンター等と連携した体制について検討していきたい。
 ダイアプラン圏域との協力体制については、今後の検討課題となるが、各市と連携を図りながら、研究したい。


(2回目)

くわけん
 東京都の施設との直接的な連携は考えられないか?


黒田保健福祉部長
 現在、確かに、以前は、ほとんど東京都の病院と担当の相談医が直接電話でやり取りできたが、最近ではそういった電話が受けてもらえなくなってしまうなど、大変厳しい状況。
 東京都との連携は検討していきたい。

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