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医薬品開発の現場から

 昨日の続きです。今度は、私の小中高大の友人、O氏との会話からです。O氏とは大学の学部、といっても私の卒業した大学では学類というのですが、そこも一緒ということです。ちなみに彼は現役合格で私は1年浪人したので、大学では先輩でした。

 O氏は、薬の研究開発者で、骨粗鬆症の薬剤の開発に従事していました。そのかたわら、薬剤開発に伴う実験動物の倫理というテーマで博士号をとっています。私にとっては、特に生物学全般の先生です。

 くわけん 日本は、ES細胞(やiPS細胞)の研究では先行しているようだけど
 O氏   当初はそうだったけど、米国は人間への応用のための実験をしているので、この分野も山中先生が頑張っているけど、結局米国の後塵を拝することになると思うよ。

 くわけん 日本が科学技術で生きていくためにはどうすればいいかな
 O氏    やっぱり、大学院の授業は基本的に英語にしないとまずいね。それで、世界から優秀な人材を呼び込まないと。

 くわけん 医薬品の開発は今後どのように進むのかな?
 O氏   ヒトの遺伝子の解明がすすめば、それぞれのヒトにとって効く薬と効かない薬がはっきりするケースが増えてきているよ。たとえば肺がんの治療薬であるイレッサは、効果のある人が限定されているから。最近では、抗がん剤などで、遺伝子検査を経た後に投薬するというケースが増えてきている。この技術が進歩すれば、医療費の削減にもつながっていくだろうね。

 くわけん 医薬品の後発品(ジェネリック)はどうなの。
 O氏   ほとんど大丈夫だと思うけど、製品の品質管理に投じてている金額が違うので、確率的には不良品に当たる確率は高いとはいえるね。結局正規品が高い理由のひとつに、品質管理にコストをかけていることもあるんだ。

 ということで、本当はもっとおもしろいお話も聞いたのですが、オフレコの話も多かったのでこのへんで。
 

 
 

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