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 商工会議所への補助金問題について①

 平成21年3月議会において、所沢商工会議所への約2億6千万円の補助金の問題が議論されました。私は、その違法性について指摘したのですが、執行部側は、違法性はないと強弁したため、一応所管委員会である、市民環境常任委員会において付帯決議がなされたことをもって、疑念を持ちながらも賛成をいたしました。

 *付帯決議 本議案の予算執行に当たり、以下のことを決議する。記。商工振興費のうち、商工会館取得補助金について、市長はこの予算執行に当たり地方自治法第232条の2の「公益上必要とする補助」に該当するか否か、地方財政法第4条第1項の「目的達成のための必要最小限の支出を超えていないか」などの点について十分な検証を経て執行すること。また、これらの検証の不備によって関係者に被害が及ぶことのないよう留意すること。

 その後、この2月に入ってから、やはり、この補助金には公共性について疑義があるということで、執行部側は補助金を出さないことをこの3月定例会で議案提出することとなりました。
 正直にいうと大変驚いているというか、なぜ1年前指摘した時点で、考えを改めていただけなかったのか、そして、なぜ1年もかかってしまったかについても大いに疑問が残るところです。

 これから、3月定例会において議論をしていくのですが、その前にまずは、私が、平成21年3月議会において、執行部と質疑したやりとりをここに改めて再録いたします。
 (趣旨を損なわない範囲で、やりとりの順番と原文を修正しました)

 くわけん 商工会館取得補助金2億6,376万3,000円です。商工会議所は、日商簿記検定をはじめ、公共団体としてさまざまな活動を行っていることもよく理解していますし、今回の元町北地区の再開発に当たっても、積極的に御協力をいただいていることもよく理解してはいるんですが、今回、補助額、赤ちゃんから御高齢者まで含めて大体1人760円ということでございますので決して安くはない。

 また、先ほど、他市の事例もあるというお話も副市長からいただいたわけでございますけれども、逆に、この補助をめぐって他市の事例もありまして、昨年、大阪府高槻市によるJAたかつきに対する2億6,000万円の補助事業というのは、その支出の是非をめぐって高槻市が訴えられてしまった。原告敗訴になったんですが、裁判中にJAたかつきが補助金の受け取りを辞退したみたいなことも別の事例ではあるということです。しかも、このJAたかつきの場合は、このスペースの補助に対して、半分のスペースを開放するということで議会の議論が進んでいるということです。
 
 それで、まず、基本的なことをお聞きしたいんですが、中心市街地整備担当理事にちょっとお聞きしたいんですけれども、私も技術的なことというのはわからないんですけれども、理論的に、このある床面積に対して所有権設定を分割して所有すること、同じフロアでですよ、あるいは共有で持ち合うということは可能なのか、ここをまず確認したいと思います。

黒須まちづくり計画部中心市街地整備担当理事 
 桑畠議員の御質疑にお答えいたします。
 再開発事業におきまして、床の所有権を分けて、あるいは共有ということで持つことが可能かということでございますけれども、元町北の事業につきましては、事業が大分進んできておりまして、現段階では権利変換計画の変更が必要となりますが、事業に若干支障が生じることとはなるわけですけれども、制度としては可能です。
 以上でございます。

くわけん
 それから、担当部長さんには、今回、こういう補助金ということで、所沢市には所沢市補助金等交付規則というのがあるんです。これは例規集に出ているんですね。規則ですから、これは条例に準ずるという、昭和55年8月1日規則第20号です。これのですね、商工会議所から補助金等交付申請書が出ているかと思われるんですが、その申請書に書かれている補助事業等の目的及び内容、補助事業等の効果、補助事業等の経費所要額、補助金額、補助事業等の着手年月日及び完了年月日について、もしあれば示していただきたいというふうに思うわけでございます。
 ちなみに、先ほど例示いたしましたJAたかつきの場合は、議会に提案する前にJAたかつきからそういった申請書をもらって、それから予算化しているという事例があることもつけ加えていきたいと思います。
 また、確認というか、ここが一番ちょっと解せないなと思うんですが、この予算にある不動産鑑定料、物件調査委託料というのは、恐らく、いろんな御説明だと、補助額の確定をするための調査に要する経費という理解をしているんです。先ほどの農道のときもそうなんだけれども、順番として、こういう額が一応、先ほどのでいくと、どうも3分の1ルールみたいのがあるのかないのかわかりませんけれども、ただ、一応不動産鑑定したり物件調査委託してその費用というものを確定する。その後で出てくるという話だと思うんですが、これもまた決め打ち状態で両方が出てきてしまうということは、どういうことなのかなというふうに思っています。
 それから、この商工会議所のフロアの設計図ですね。内装、内装というふうに言われるんだけれども、どういう間仕切りをしてという、それも示されないままに内装金額と言われても私らわからないわけですから、このフロアの何らかの設計図みたいのは添付されていなかったのか、そういうものは提出されているのか?


大舘市民経済部長  商工会館の関係でございますけれども、商工会議所のほうからの要望等々でございますけれども、これにつきましては、1点は、平成17年に商工会議所のほうから要望ということで来ております。
 あと、今、御質疑がありました内装費、内装の仕様ということでございますけれども、それにつきましては、一応規格が、工事の概要ということで、例えば事務室については幾らとか、その費用の概算は出ておりますけれども、中身の仕様については、まだ承知していないところでございます。
 あと、物件調査がなぜ今同時に出るのかというふうなお話ですけれども、それにつきましては、当初、元町北地区の再開発事業の完成が平成21年度末ということで、商工会議所に対しますいろんな補助金の支払いを平成22年度に予定しておったと。それが、ビルの引き渡しが1月末になるということで、商工会議所のほうからも早目の支払いということでお願い等ございましたので、この時期になってしまったということでございます。

 

 
 

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