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 佐藤優氏の講演会に行ってきました。

 13日(土)、「現下日本の危機をフロマートカ神学で読み解く」と題した講演会に行ってきました。いつもながらプラチナチケット獲得にあたってはYさんのご協力をいただきました。

 さて、講演内容についてはいずれ、どこかの媒体で文章化さえると思うのでまたの機会に譲るとして、今回は、私自身が、佐藤優氏の内在的論理の一部が見えてきたのでその点について感想を述べたいと思います。

 ちなみに、少しだけ講演の内容に触れると、講演タイトルの「現下日本の危機」は日本がファシズム化する危機ということのようです。

 さて、私が、これまでの佐藤氏の言説で最も影響を受けたのが、相手方の「内在的論理」を理解するということ、また、国を立て直すにはその国の過去のよきものを通じて再建するというものです。

 今回、佐藤氏が最も影響を受けたチェコの神学者であるフロマートカ氏が、まさにその2つを体現した人生を送っていたということが、今回の佐藤氏の講演や、佐藤氏が訳したフロマートカ自伝「なぜ私はいきているか」(新教出版社 1997年)、会場で販売していた、畠山保男明治学院大学教授「歴史の主に従う、フロマートカの神学的遺産」(新教出版社 1995年)を通読してわかりました。

 フロマートカは、戦後の共産化がすすみつつあった祖国チェコスロバキアに敢えて帰国し、共産主義というものの内在論理を理解することを通じて、無神論を基調とする共産主義者との対話を試みました。また、チェコスロバキアの独立のために、ルターの宗教改革に先んじること1世紀、チェコの宗教改革、フス改革を現代によみがえらせることで実現しようとしました。(相当あらっぽい説明ですのでご容赦ください)

 さて、日本にとって、フスの宗教改革に該当するものはどれに当たるのか。佐藤氏は別の本では太平記に学ぶべきということを語ってますが、それが日本のよきものに該当するかどうかまでは語っていないと理解しています。
 
 私はクリスチャンではないのですが、フロマートカのような人物がこの世に存在したことや、マザーテレサの存在、あるいは、先日新聞でお見かけしたハイチの医療に生涯をささげたという女性医師でありかつ修道女である方など、キリスト教精神というのが2000年を経た今日においても生きた形で息づいていることには、驚かされます。

 いつもながら、様々に示唆を受けた講演会でした。
 

 

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