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札幌市議会で学んだこと①

3月26日、札幌市議会で、所沢市議会の議会基本条例を制定した経験をお話させていただきました。議会基本条例ミニシンポジウムの様子を紹介する動画を作成し、これまでのプレゼンテーションも一新して報告させていただきました。冒頭では、同じ政令市である名古屋市の河村市長の暴走に対抗するために、名古屋市が議会基本条例を制定し、活用している事例も紹介させていただきました。札幌市議会はまだ会期中ということもあり、多くの市議会議員の皆様にご参加いただきました。
 何しろ、札幌市といえば、政令指定都市であり、北海道旭川市出身の私にとっては、子どものことは、「都会」とは札幌のことでした。(東京は外国だった)
 そういう点からも大変緊張しましたが、いまさらかっこをつけてもしょうがないですし、所沢市議会が経験したことを素直に飾らずお話をさせていただくしかないと思いを定めて、報告いたしました。
 報告内容の評価は、参加していただいた皆様にお任せするとして、私が、学ばせていただいた点についてまとめてみました。

 報告後の、議会事務局との方との懇談で、所沢市議会基本条例の第12条2「議長は、市長等に対する本会議等への出席要求を必要最小限にとどめるものとする。」について質問いただきました。執行部の出席抑制について局長さんから、「所沢市議会の委員会での対応はどうなっていますか?」と聞かれたので、「とくには考えていません」と答えました。局長さんは「委員会こそ、本来は、議員同士の議論が基本で、だから机の配置も議員同士が向き合う形になっているのですよね」とのことでした。正直、私も全然気づかなかったのですが、確かに所沢市議会の委員会室は、議員席がコの字型に配置されており、執行部席は、議員席とは垂直に向かい合わない形で配置されています。ちなみに、今回報告させていただいた札幌市議会の会場は、委員会室でした。札幌市議会の委員会室は、机の配置が、ちょうど本会議場と同じように、執行部側と議員側が対峙する形で机が配置されていました。これについては、これまでの様々な経緯でこういう形になっているとのことでした。
 特に札幌市議会は予算については予算特別委員会が審議することになっているので、そういう点からすれば、便利な配置であると思いました。
 所沢市議会も期せずして、委員会での議員発議による自由討議を行えるように議会運営委員会で決定しましたが、今回教えていただいた本来的な委員会のあり方からしても悪くない選択であったことを教えていただきました。
 逆に、今回も共産党さんから条例修正案が提案され、本会議場で議員同士の議論になったのですが、本会議場は、議員が一斉に執行部と対面する議場配置になっているんで、自由討議には向かない構造であることを再認識させられました。今後は、本会議場で議論する場合には、自席ではなく、別途、議員席と執行部席にあらたに、対面する席を設ける、あるいは、本会議場も、U字型で、議員同士が対面する形に変える必要があるようです。
 議会にとっては運用も重要ですが、それ以上に、議場や委員会の机の配置も重要であることを改めて認識させられました。

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