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「総合計画」は議会の自治体経営ツール 講座に参加

 昨日、平成22年5月9日(日) 13時30分~16時30分まで開催された、議員力検定20120「春」講座の第3回、 「総合計画」は議会の自治体経営ツール に参加してきました。

 所沢市も、本年度12月議会への上程を目指して総合計画策定が進んでいます。特に、今回は、所沢市議会が、総合計画の基本構想だけでなく、基本計画についても、議決事項とした、初めての総合計画の審議が控えていることもあり、興味があり参加しました。

 コーディネーターは、議会改革についての意欲的な著作を発表されている山梨学院大学法学部教授 江藤 俊昭 氏
 また、ゲストがかつて多治見市長として、多治見モデルともいえる総合計画のひとつの理想形を提示した西寺雅也前市長が、多治見市の経験をお話しするということだったので、これも参加した理由の一つでした。
 多治見モデルを講座の説明分から引用すると
「総合計画のあり方を根本から見直し、実質的に「使える総合計画」をつくりあげ、政策全体をコントロールすることにとどまらず、行政全般について総合計画を基軸としてコントロールするとした。また、自治基本条例を制定し、総合計画とともに機能させることで、「自律自治体」を築く基盤をつくってきた。」ということだそうです。

 詳細は
 多治見市の総合計画
 をご参照ください。
 西寺前市長は、理学部数学科出身なので、こういう本当に使える作文ではない総合計画に形を整えていったのだと思います。私も、一応理系なので、こういう総合計画のつくりは好みです。

 残念ながら、所沢市の総合計画は素案をみるかぎりこういった形式のなのものはならないでしょう。

 当日の内容については別途議員力検定協会から報告があると思いますので、私がおもしろかった西寺氏のコメントだけご紹介すると、
 「財務部門は私のようにそよから来た人間には市長であってもなかなか財源を明らかにしようとしない。最後は、予算担当部長も、まったく財政にいたことのない人間を充てた」

 総合計画に乗せ忘れた事業の扱いについては
 「議会などで指摘を受けた場合は総合計画を修正する。大事なのはどういう手続きで修正するかをあきらかにしておくこと」

 「議会に、基本計画を議決事件にするよう働きかけたら断られた。責任をとりたくないというのがその理由のようだ」

 「市長選の対立候補がマニフェストを作成する際に、マニフェスト作成のための情報を求められれば市が積極的に開示することとした。(例えば先生の数を増やす場合どれだけの費用増となるか)」

 さらにご興味のある方は、月刊ガバナンス2010年4月号の特集「岐路にたつ「総合計画」」をご覧ください。西寺氏と江藤氏の寄稿文が掲載されています。

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