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議会改革について ①

 議会改革について現時点での私の考えをまとめてみました。

今日のテーマは議会改革ということです。マスコミなどの報道を見ていますと、例え
> ば首長と対立する議会の味方のメディアは少なく、首長の改革を邪魔する議会という報
> 道のされかたが多いように思います。典型的な例は、名古屋市長の河村市長と名古屋市
> 議会の対立などがいい例です。特に最近びっくりしたのが、名古屋市議会が、地方自治
> 法の第96条2項に基づき、総合計画の基本計画を決議事項とし、総合計画の基本計画の
> 一部改正を議会が行ったことに対し、河村市長が、執行部に対する越権行為ではないか
> というような趣旨の発言をしました。この発言に対し、ある新聞メディアが「(基本計
> 画を議決事項とすることは)異例のこと」と報道したのには、さらに驚かされました。
> 所沢市議会も議会改革の結果、総合計画の基本計画を議決事項としました。基本計画を
> 議決事項としている地方議会は、最近では増加傾向にありますし、議会関係者の間では
> 「異例なこと」ではなく、むしろ「もっと多くの自治体議会が議決事項とすることを推
> 奨する」方向にあります。そうした状況を知っての記事なのか単純な勉強不足なのかは
> わかりませんが、この事例も、いかに新聞などのメディアが、議会に冷たいかというこ
> とを示す一例かと思います。
> 一方で、例えば財政破綻した夕張市議会などは、「議会は監視機能をしっかり発揮して
> こなかった」と批判されます。やらなくても怒られ、やりすぎてもけなされるのが議会
> です。議会がよくやったとほめられた事例はあまり聞いたことがありません。
>  テレビドラマでも、議員は悪役が多いです。議員ががんばって事件を解決するという
> ドラマを見たことがありません。いつか機会があれば、議員が名探偵になって、真犯人
> の首長を捕まえるというシナリオを書いてみたいと思っています。
>  
>  議会役割の重要性を住民の皆様に実感していただく最も手っ取り早い方法は、議会の
> ない自治体が出現し、その自治体の首長が議会の監視が働かないことをいいことに独裁
> の限りを尽くすという事態を住民の皆様に目の当たりにしていただくことです。ただ、
> もしそんな首長が出てきたら、独裁ですから、議会を開設しないし、おそらくは自分の
> 選挙も何のかんのと理由をつけて先延ばしするでしょう。
>  実は、それに近いことが、鹿児島県の阿久根市では起こっています。現阿久根市長の
> 竹原市長は、議会を開会せず、勝手に職員の給料を引き下げ、議員の給料を引き下げ、
> あげくの果てには、議員の給料を日当制にしてしまいました。現状の専決処分という制
> 度を使えば、これが可能です。住民とマスコミの一部は拍手喝采しているようです。
>  
>  首長にとっては、議会ほどやっかいなものはないのかもしれません。できれば議会な
> しで予算を通したい。「首長も選挙で選任を受けたのだから、なぜいまさら議会にさら
> にチェックされなくてはならないのか?もし、不満なら4年後に落選させてくれればい
> い」 
>  そう思う気持ちもわからないでもありません。しかし、世界的に見ても日本の首長の
> 権限は非常に大きい、むしろ大きすぎるぐらいです。米国大統領ですら、予算が自分で
> 提案できません。予算提案権は議会にあるからです。

 

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