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議会運営委員会視察で名古屋市会に来ています①

 本日11月1日、名古屋市会(市議会:旧5大市の横浜、名古屋、京都、大阪、神戸は市議会を市会といいます。ですので、以下名古屋市議会については市会と表現します)に来ています。名古屋市会は、河村たかし市長の就任以来、矢継ぎ早の議会改革を進め、あっという間に、議会改革のトップランナーと言ってもいい存在となりました。
今回は、是非その実態を伺いたいとのことで議会運営委員会の12名に、議長、副議長、事務局2名の計16名で訪問しました。

 最初に、議会運営委員会の部屋に案内いただきました。そこで目に入ってきたのが、議会が記者会見用に使うパネルでした。河村たかし市長に対抗して市議会でも創られたとのことでした。
 予算が付かなかったため、議長・副議長がポケットマネーで作成したとのことでした。(5万円)
パネルには、「市民に開かれた議会」「議会改革進行中!」「市民に身近な議会」という言葉が書かれていました。
実際の記者会見の様子を見てみてください。
緑色と白色の市松模様になっているパネルがそうです。

 現在、ご承知のように、河村市長派のグループが行った市会のリコールが、選挙管理委員会にて、審査中で、法定約36万人分を超える約46万5千人の署名が集まったそうですが、署名受任者の記入がない分が約11万4千人分あるということで、その分の確認作業中だそうです。
 先日も、今度は、選挙管理委員会に河村市長派が抗議に押しかけたそうです。

 河村市長派のもくろみとしては、市長選挙、市議選挙、知事選挙同日を狙って市議会解散のリコールを求めていたようですが、日程的には難しくなってきたそうで、市議選も、このままでいけば、統一地方選挙で実施される可能性が高くなりそうです。

 私も知らなかったのですが、リコール署名用紙には、自分の名前と同時に、受任者の名前を記入しなくてはならないそうで、その名前の記入がないと署名の効力が無くなるとのこと。

 しかし、これも、どうやら見解が分かれていて、口頭では空欄でもかまわないとの説明をうけていたとの話もあり、選管に市議会議員OBが多いこともあって、意図的な審査ではないのかという声も上がっているそうです。

 ある名古屋の方によると、町内会の回覧で署名簿が回ってきたということで、河村市長派はあくまでも街頭で集めたと主張しているそうですが、もし町内会の回覧で集めたとなれば、やはり受任者が直接署名を集めたことにはならないので、この点も問題になっているようです。

 リコール署名に関する朝日新聞の記事が以上の事情をうまく説明している 

 選管が偏向していると主張する週刊ダイヤモンドの記事:この記事を書いている方は、阿久根はダメ、名古屋はいいという論を展開されています。

 いずれにせよ、政府もこういった地方議員の報酬や定数など重要事項について、住民投票を義務づけるような地方自治法改正をもくろんでいるとのことですので、話は名古屋から始まってオオゴトになりつつあるようです。
 
 地方自治法改正案提出へ 住民投票に法的拘束力(11月1日 産経新聞)

  多分、これからも地方議会は要らないという勢力と、それに対抗して地方議会を改革していこうという動きとの改革競争がますます激しくなっていくこととなるのでしょう。
 
 わが所沢市議会も有権者や所沢市民のみなさんに要らないといわれないように改革をすすめてきました。しかし、ここにきて、政権の一部にも地方議会の大幅な整理統廃合をもくろんでいる意図も見え隠れしてきました。

 名古屋市における一連の騒動は、河村市長の特異なキャラクターに基づく活動と認識してきましたが、むしろ、河村市長を先兵とした、より大きな流れの一里塚として捉える必要があるのかもしれないと思った次第です。

 つづく
 
 
  

http://www.asahi.com/politics/update/1023/NGY201010230001.html

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