« 2011.06  一般質問① 大震災と下水道 | メイン | 2011.06  一般質問② 保護者帰宅困難時の子ども対応は? »

市民と議員の条例づくり交流会議2011で所沢市議会の事例を報告しました

平成23年7月31日、くわけんも会員となっている、市民と議員の条例づくり交流会議2011で報告の機会をいただきました。テーマは自治基本条例と議会の関わり。第一分科会「市民の議会をどうつくる?」 での報告です。

以下、レジュメです。

「自治基本条例の審議過程における市民と議会との対話」

所沢市議会議員 桑畠健也

自治基本条例は所沢市議会から始まった
平成17年から、議会が「まちづくり基本条例に関する特別委員会」を設置
条例骨子案を含む、提言を発表
市民主導のPI(パブリック・インボルブメント)による素案づくりを要請
 
議会基本条例の制定が先行
 所沢市議会では、自治基本条例制定に先んじて議会基本条例を平成20年に制定
 議会基本条例制定にあたっても市民との対話を通じて議会原案を修正
 議会基本条例に、意見提案手続き、公聴会の活用、議会報告会の開催などを盛り込む
 議会基本条例制定過程においても、上記3つを実施
 議会のあり方については、市民参加を経て定義

市民参加による自治基本条例原案の策定
平成21年、現市長マニフェストに自治基本条例の制定を掲げる。
公募市民の市民委員による条例制定委員会が中心となって原案の作成
PIを約60回開催、約1年半にわたる審議により、自治基本条例原案が完成
執行部による若干の修正を経て、平成22年第3回9月定例会に提案


議会としての修正をいかに実現するか
 当初は、総務常任委員会に付託するが、議論が停滞
 自治基本条例特別委員会を創設し、付託替え
 早速、執行部の条例検討委員会委員長を参考人聴取
 運営指針と工程表の作成
 修正提案についての定型書式を用意し、各会派から提案を一括表に集約
 議会基本条例制定と同様の日程で、市民意見聴取の実施
 
全面的な原案修正に 
 自治基本条例の必要性についても問われる
主な論点は、①最高規範性、②議会条項の扱い、③語句の定義の整理
原案を各会派提案に基づき修正素案作成、さらに修正素案について会派提案で再修正
手付かずの条文は、全34条(原案)中(市長の責務)の条項のみ
 1章を全面削除し、全体は、34条から31条に
 前文も大幅に修正
 外国籍住民の投票権以外はすんなり決まった住民投票条項
 
議会修正案に対する市民との対話
 特に、条例原案制定に関わった市民から不満
 意見提案手続には、29名133件の意見
 公聴会は、9名が公述人に
 議会修正案を報告する議会報告会には、41名が参加
 議会報告会では、双方向での議論を実施
市民との対話を通じての再修正に至らず
ただし、委員会中の傍聴者からの意見を元に1項目追加
条例制定に関わった市民有志と各会派との話し合いも別途実施される


代表制民主主義だからこそ、丁寧な対話が重要
 全面公開の場で各会派が修正提案とその理由を披瀝
 審議過程も全面公開
 最終的に、市民の意見聴取に基づく修正は無し
 しかし、徹底した議論を行ったことで、一定の理解が得られた様に思う


 質疑は正直、あまりいただけませんでした。特に議員からの質問はゼロでしたので、残念でした。


トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.kuwaken.net/cgi/mt/mt-tb.cgi/423

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)