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2011.06  一般質問① 大震災と下水道

選挙も終わって、仙台に、ボランティアに行ってきた。津波にあった農家の農地から、
流れてきたがれきやゴミなどを取り除く作業を行った。
 ちょうど、作業を行った場所が宮城野区であり、その現場からほど近いところに仙台市の南蒲生浄化センターという仙台市のほぼ中心部の汚水を処理する下水道終末処理場があり、また、一緒にボランティアを行った方仙台市在住の方が、下水道に詳しいかたで、仙台市の下水道の現状について教えていただいた。その方によると、処理場は大電力を必要とし、処理場のために送電する鉄塔が崩れたため、当分は、復旧しないとのことでした。6月20日現在、仙台市のホームページを見ても、やはり完全復旧には3年かかるということで、いまは、かろうじて簡易処理による放水、沈殿処理を行うのが精一杯とのことでした。
そこで、心配になったのが、荒川右岸流域下水処理場の抱える震災リスクである。
いま、所沢市では、着々と、流域下水道への切り替え準備が進んでいるが、もし、荒川右岸が震災などにより何らかの被害を受けた場合、影響は大きい。原子力発電と一緒で、システムが大規模化すればするほど、コストは一見安くなるように見えるが、一旦事が生じた場合の修復コストは、大きく、結局数十年単位で見た場合、本当にコストが安いかどうかは怪しい。
 荒川右岸で最も心配される被害は、やはり津波である。

くわけん    荒川右岸の標高は何mか?
粕谷下水道部長 約5メートル。
くわけん 標高がそれだけ低いと、もし東京湾に津波が起こった場合、被害が及ぶ可能性があるのではないか?そういった備えはされているのか?
粕谷下水道部長 新河岸川水循環センターに聞いたところ、現在津波については想定していない。耐震対策は今年度中に耐震診断は終了。

くわけん 続いて心配なのが、直下型の地震による、所沢市における下水道菅の破損と、送電線の破損である。こうしたことに特に幹線については十分な備えがなされているのか?
粕谷下水道部長 埼玉県が設置する荒川右岸流域下水道柳瀬幹線については今年度中に耐震診断が終了。平成25年度から耐震対策工事が開始。市32㎞の幹線は、平成21年度~29年度までの9年間で、下水道総合地震対策計画を策定し、重要部分を平成29年度までにやっていく。
くわけん また、所沢市内で、下水のポンプアップを何カ所ぐらいで行っているのか?
今回の停電で、ポンプアップに支障は無かったのか?
粕谷下水道部長 所沢市内の20のポンプ場のうち、10ヶ所が計画停電に遭遇。10ヶ所のうち下水管に滞留もしくはポンプ槽に貯留して対応できたものと、それでは対応できず実際にバキューム車等によりくみ取りを行ったり、発電機で切り替えをして対処した。

くわけん 今後のことを考えると、所沢市の下水処理浄化センターを残存させて、流域下水道が万が一利用不能になった場合には、最低限沈殿処理ぐらいはできるように温存しておくべきではないか?
粕谷下水道部長 平成24年度に全面的に接続予定。災害対策用での存続は考えていないが、下水処理浄化センターの跡地利用が未確定で、解体費も多額にかかり、早急に解体できない状況。万が一、新河岸川水循環センターが使用不能となった場合には、浄化センターの施設の中で、どの施設が被災対策としてりようできるかについて少し調べたい。
くわけん 温存しておく場合の費用概算は?
粕谷下水道部長 電気料だけでいえば、年間約2,000万円。そのほかに、維持管理費が必要。

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