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2011.12 一般質問⑤ 給食の放射線量測定

1週間分の精密測定を実施すべきではないか

放射線の健康被害については、学者の間でも見解が分かれているようだ。
例えば、「人は放射線になぜ弱いか」近藤宗平先生は、「少しの放射線は心配無用」
という立場。一方で、「内部被爆の真実」の児玉龍彦先生は、低線量セシウムの長期内部被曝による膀胱がんの可能性を指摘しています。この2冊は見解が全く分かれています。近藤先生のほうは、「生命に危険を与えることは全くない」。児玉先生は、セシウム137は非常に危ない。チェルノブイリについての福島昭治先生の、セシウム137の健康被害調査が下になっています。セシウム137は膀胱の上皮部分がガン化するということに影響を及ぼすことが明らかで、他の地域に比べて63%ぐらい増えるという健康被害が出ているということです。
ただ、チェルノブイリの場合も30年かかってやっと影響がわかってくるという段階ですから、低線量のセシウム137の健康被害については、科学的に明確な結論が出てこない以上、これは一種政治の責任として、どちらの立場をとるのかを選択する必要がある。

くわけん 私は、将来の子ども達のことを考えると、低線量セシウムについても対策をしていく必要があるという立場に立ちたいと思っています。市長はどちらの考え方に立つのですか
藤本市長 両方に関してよりしっかりと調べて、本を読み、学者の話を聞き、調査研究している段階ではありませんので。議員ご指摘のように、30年、40年たって結果がでてくると。また、国の基準が出された中で、地方自治体はそれを基準に考えていかなければいけないという現状があります。それぞれどのように調べていくのか、その精度はどうなのか、さまざまなことが懸案事項として挙げられると思います。そうしたことをすべて鑑みてこれから考えていきたい。今の段階で、はっきりとどちらの立場だと申し上げることはできないと思っている。

くわけん なかなか結論の出ない話だと思うが、実際に広島型原爆の約20倍以上の各種放射線が降り注いだとも言われています。この中で一番大事になってくるが長期的内部被曝量ということになります。そこで給食。食材を表面から測定する提案もされているようですが、それではある種、一定レベル以下の線量については測定できない。
例えば、20ベクレルというケースが多いが、それでも足りないということを東大の早野先生は指摘されています。横須賀市は、1週間分を丸ごとミキサーにかけてゲルマニウム検出器で測定しています。
くわけん 早野龍五先生が指摘し、横須賀市のように、1食分の給食を丸ごとミキサーにかけて1週間分をゲルマニウム検出器で精密測定すべき」ではないか
佐藤教育長 これまでも学校給食で使用している食材については、子供たちが接種するということなので、原則として検査の結果が不検出であるものだけを慎重に調達しながらやっている。その方法が今のところベストではないかと考えている。
くわけん ずいぶんのんきな答えのと言わざるをえない。よくカロリーゼロ飲料というのがあるが、あれはカロリーゼロではなく、検出限界以下だからカロリーゼロと表示していいというのと同じで、不検出ということはあり得ないわけです。我々も大いにだまされたわけですけれども、3月21日に大量のセシウム137を含んだ雨が降り注いだわけです。横須賀市の給食検査で利用しているゲルマニウム検出器だと検出限界は0.5から0.7ベクレル。これぐらいの精度でしっかりと検出していかなければ、不検出といってもそれは不見識だと言わざるを得ないと思います。

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