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消防広域化をきっかけに考えること③

鉄道についてだけみれば、近隣市にくらべて所沢市は、所沢駅というターミナル駅を
有し圧倒的に優位です。始発駅を抱えることから、ベッドタウンとしての比較優位もあ
りました。しかし、物流や工業に目を転じると、圏央道のICがある入間市や狭山市が比
較優位です。所沢市も所沢インター周辺開発という切り札がありますし、この立地を大
事に育てていく必要がありますが、すでに入間IC周辺に商業集積が進みつつあり、所沢
市の出遅れ感は否めません。平成21年度の商業統計調査で、所沢市と入間市の販売額が
発表になりますが、三井アウトレットパークを抱える入間市がどれだけ売上額を伸ばし
ているのか、大いに関心があります。所沢市は、いま、何も計画がない所沢ICに期待を
かけるのではなく、当面は、入間ICに近い三ヶ島工業団地の拡張を検討するほうが、即
効性があります。0にいくら掛けても0ですが、0ではないものに掛ければ、確実に数
字の上積みが見込めます。
 農商工連携や農業の6次産業化などが、よく語られますが、残念ながら、産業政策や
自立を視野にいれると、所沢だけでは成長戦略を描きにくくなってきています。この10
年は、ベッドタウンに特化したことで、住民税が景気変動を受けにくいために安定した
まちづくりが行えていました。しかし、その利点が今後は弱点に転化していくのがこれ
からの10年です。
 圏央道ICや工業団地などの集積を考えると、この消防広域化を嚆矢として、本格的に
入間市、狭山市との合併を検討すべき時期に入ってきています。また、埼玉県の都市軸
がどうしても東北線を中心に展開している以上、政令上は50万人ですが、70万を下限と
している政令指定都市への昇格を考えるなら、今後は、この消防広域化の枠組みをもと
に、新たな都市圏域を創造していくための検討を開始すべき時期に来ているのが、2012
年でしょう。大都市制度の見直しもスケジュールに上ってきています。特に、今回は日
高市が広域化の範疇に入ったことは、同じように大都市化を指向するかもしれない川越
市との対抗上も、非常に重要になってきます。まずは、この消防広域化をきっかけとし
て、ダイアプランに日高市を含めることを、今年は強力に推し進める必要があります。
激動の幕開けとなる本年もよろしくお願いいたします。

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