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「常磐道でまちづくり」懸賞論文大賞 ①人口増加を目指す道路建設

2004年ちょうど市議会議員になる前に書いた懸賞論文が大賞をいただきました。論文をもとにした発表とフォーラムも大熊町文化センターにて開催されました。表立っては言っていませんが、要するに原発などの外部からの開発投資によるまちづくりはそろそろやめにしたほうがいいですよね。という内容です。

1.人口増加を目指す道路建設
一本の道路の開通が、地域に及ぼす効果は、場合によっては地域の容貌を一変させるほどの効果を持つ。しかし、近年は残念ながら、道路の建設に伴う投資の直接的な不採算性に焦点が当てられ、効果の本格的な議論が疎んじられている傾向がある。
 高速道路整備によって、一変した例としては、山梨県高根町清里地区がある。
清里地区はレストランと喫茶店がわずか一軒しかない地域であったが、1982年の中央自動車道の全面開通に伴い、観光入込み客数が、百万から、最盛期の1992年には二百五十万人を越すまでに増加し、一大高原リゾートとして発展を遂げた。高根町の人口も、1980年には7895人まで減少したが、以後は緩やかながら増加に転じ、2001年には9578人まで増加し、高速道路の開通は、人口減少傾向にも歯止めをかけたといえよう。
    一方相双地域の人口の増減に目を転じると、相双地域の2001年と2002年度の人口増減比は、この地域の主要都市である、いわき市、原町市、相馬市でそれぞれ、99.8、99.6、99.3と微減傾向にある。またこれら3市以外の町村も、いわき市や相馬市のベットタウン化がすすむ広野町・新地町を除き同様の傾向を示している。すでに全線開通した東北自動車の福島県通過都市である、福島市、郡山市、白河市、須賀川市がそれぞれ、100.0 、100.4 、100.0 、100.5と微増であることと比較すると、わずかな差であるとはいえ見事な対比を見せている。
新たな道路の建設、開通の目的は、様々な波及効果が期待されるが、本論では、常磐道の伸展が、最終的には相双地域の人口の維持ないしは増加に貢献するべきであるとの観点に立って、論を進めていきたい。

表1:常磐道沿線都市と、東北道沿線主要都市の人口及び人口伸び率比較


表1.bmp

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