神奈川県藤沢市でDPファシリテーターをしました ①
8月28日(土)、神奈川県藤沢市の慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスで開催された、藤沢市の総合計画策定に関わる討論型世論調査にファシリテーターとして参加しました。
松下政経塾には政経研究所というのがあり、私も自治体経営改革プロジェクトに副座長(だったかな?)として参加しています。座長は海老根藤沢市長です。
以前にもDPのことは討論型世論調査の衝撃ご紹介したかと思いますが、無作為抽出で選ばれた市民の方々に一定のテーマについて1日がかりで議論していただくというものです。
午前には「藤沢の選択」として、「藤沢の高齢化と市民の選択」、「公共施設老朽化と市民の選択」、午後は、「藤沢における地域内分権・新しい公共」として「藤沢における地域内分権」「藤沢における新しい公共」がテーマでした。
午前、午後共にまず90分グループ討議を行い、その中で専門家に聞きたいことを全体討論として70分、全員が一同に会して行います。
今回は、ただそれぞれの討議を傍聴するだけではDPについて深く知ることができないと考え、グループ討論のファシリテーターを希望しました。関係各位のご尽力により、にわかファシリテーターとして討議に参加することができました。終わってみて、やはりファシリテーターとして参加してよかったという印象です。
ファシリテーションについては、本当に偶然なのですが、日本のファシリテーターの草分けとも言える、九州大学准教授の加留部貴行氏のお話を、本年8月19~20日に佐賀県武雄市で開催された自治体学会でお聞きする機会に恵まれたため、直接ファシリテーターの役割とは何かということをお聞きしたわけではないのですが、氏の学会における発言等で、ファシリテーターの何たるかを、加留部氏のコーディネーターのあるいはパネリストとしての発言ぶりからつかめました。
最も松下政経塾出身者にとって、松下幸之助という偉大なファシリテーターの薫陶を受けて育ってきた私達にとって、素直に他人の話を傾聴する重要性や、衆知を集めることの意義など、基礎的な部分においては一緒ですので違和感もなくすんなりその原理は理解することができました。もっとも日常生活においてそれが実践できているかどうかはまた別の話ではありますが。
今回、DPを研究テーマとして選択した理由も、新しい住民からの意見聴取の方法論という側面もありますが、DPこそが、松下幸之助経営哲学を政治に応用する道具として有用であるということもあったように思います。というより、そのことに今回ファシリテーターをやって改めて再発見したのですが。ですから海老根市長や松沢知事など、塾出身の首長が熱心にDPに取り組むのも松下幸之助経営哲学のDNAをもっていればこその事なのでしょう。
つづく。